USB3.0対応だけでは足りない!高速転送カードリーダーの選び方
2016/01/20
早く編集するなら高速転送モデルを!
写真を趣味や仕事にしていて、案外見逃せないのがデータの取り込み時間。
Rawで撮影する方なら20-30GBくらいは軽くいきますね。従来のUSB2.0カードリーダーで転送すると20-30分以上はかかります。
帰宅後とりあえずPCへの取り込みだけ指示してコーヒーでも落とそうか?荷物の整理をしようか?となります。
時間に余裕があっても撮影したデータって気になりませんか?
「早く見たい!」
「早く編集したい!」
未だUSB2.0のカードリーダーを使用している方は是非3.0以上対応をお勧めします。
(PCが対応していることが前提ですが)
カードリーダーの選び方のポイント
- PCとの接続方法(インターフェイス)
- カードとの接続方法(カードリーダのスペック)
- カードの転送速度(カードのスペック)
この3点とPCスペックにより転送速度が変わります。
「PCとの接続編」USB3.0を使うと10倍速くなる!?
このインターフェイスには主流であるUSBについて違いを紹介します。
- USB3.1 Gen2 >>> 10Gb/s >>>1.25 GB/s
- USB3.1 Gen1 >>> 5Gb/s >>> 0.625 GB/s
- USB3.0 >>> 5Gb/s >>> 0.625 GB/s
- USB2.0 >>> 480Mb/s >>> 0.06 GB/s
USB3.1にはGen1とGen2があります。転送速度や電源供給量が、大幅に異なりますので注意してください。
「転送規格編」カードのスペック
例、上のTranscend SDHCカード「TS32GSDU1E」の場合
・SDHCカード
・32GB
・Class10
・UHS-I(Class1)対応
・最大転送速度45MB/s
・300倍速
いろんな事が書いてありますが、これらから読み取れる事は、
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SDスピードクラス「Class10」 | 転送と書込み速度が10MB/s以上 |
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UHSスピードクラス「UHS-I Class 1」 | 転送と書込み速度が10MB/s以上 |
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300倍速と最大転送速度45MB/sは同じ数字の言い換えです。
60倍速>>>9MB/s、150倍速>>>22.5MB/sなど |
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以上から読み取れるこの製品のスペック
- 容量32GB
- 最低書込み速度10MB/s
- 最低転送速度10MB/s、最大転送速度45MB/s
スペックから考えられる使用用途
1枚1枚まったりと写真を撮る人向け。
高速連写や動画撮影をする場合は書込みが追いつかず、バッファフルでシャッターがきれなかったり録画が一旦途切れる可能性あり。
Transcend SDHCカード「TS32GSDU1E」を使用している場合はUSB2.0カードリーダーで十分
Transcend SDHCカード「TS32GSDU1E」では転送速度が45MB/s(0.045GB/s)です。
USB2.0の転送規格(0.06 GB/s)より遅いカードなのでUSB3.0を生かし切ることができません。
今後カードを買い換えることを前提とするなら買っても良いかもしれません。
カメラからみる必要なカードスペック
CANON EOS 7D MarkIIの10コマ/秒に対応させるには?
EOS 7D MarkIIで高速連写をすると50MB/秒以上のデータを生成します。
(一眼レフカメラの2000万画素では少なく見積もって1枚あたり5MBほど。)
カメラのバッファもありますが、書き込みが50MB/s以上のカードを使用しないとカメラの性能を活かしきれません。
以下の条件のうち1つで探してみてください。
- 書き込み「50MB/s」
- 書き込み「328倍速」あまり書き込みは倍速表記はしていません。
フルHD 60fpsのムービーを撮影するには?
フルHD動画をmp4で撮影すると約430MB/分(7.16MB/s)ほどのデータを生成します。
(記録方式により800MB/分(13.3MB/s)ほどになるときもあります。)
たいていは10MB/sくらいあれば対応できます。
これに対応するカードは?
- 書き込み「10MB/s」
- 書き込み「70倍速」
- UHS-1(1)対応
- SDスピードクラス Class 10
今底値なカード
JPGでの連写やフルHD60fpsの動画であればこれでまかなえます。
> SDカードなら書き込み45〜60MB/sクラスが底値
UHS-I U3に対応。読込:60MB/s、書込:40MB/sのSDカード。
> CFカードなら書き込み40〜60MB/sクラスが底値
UMDA対応。400倍速、60MB/sのCFカード
高速なカードが主流になりつつある
RAWでの高速連写や4K動画を撮影するならカードリーダは必ずUSB3.0対応に!
30MB/sでも4K撮影ができることはできます。
RAWでの連写も60MB/sくらいあればバッファフルで止まるシーンもありますが、まぁ使えるレベルです。
しかし撮影したデータは膨大な量になっているはずです。
取り込み時間を短縮するためにも「150MB/s」くらいのカードが価格も落ち着いてきたのでおすすめです。
USB3.0カードリーダーだけでなくSSDを利用しないと転送は速くならない!
データ取り込みのもう1つのポイントであるPCスペック。
HDDかSSDかでここがボトルネックになる可能性もあります。
書き込み速度の違い
・HDD 5400rpm >>> シーケンシャル 約60MB/s
・HDD 7200rpm >>> シーケンシャル 約100MB/s
・SSD 「CT500BX100SSD1」>>> シーケンシャル 約535MB/s
100MB/s以上のカードを使う場合は必ずSSDを!
USB3.0カードリーダーにも種類がある
大きくみてUHS-IとUHS-IIに分かれます。
USB3.0対応だけにでなく、このどちらに対応しているか製品概要をしっかり確認して下さい。
UHS-IIはまだまだ出たばかりですが今後を見据えるならこちらが良いでしょう。
UHSスピードクラス
UHS-Iの規格は最大104MB/s (0.104GB/s) まで対応。
UHS-IIは3倍の312MB/s (0.312GB/s) まで対応。
カードリーダーを買い換えるボーダーラインは90MB/s以上のカードを利用しているか?
90MB/s以上のカードを使用する場合は、USB3.0カードリーダを導入するメリットは少なからずあります。ぜひ検討してみては?
UHS-IIに対応のUSB3.0カードリーダー。まだまだUHS-II対応の製品は少ないですがコレが安くて性能が高いです。
メーカーWEBサイトには
「6MBの写真2600個のデータ(約15600MB)をPCにコピーする時間は」約1.5分と書いてあります!
(※ 読み出し260MB/s、書き込み240MB/sのカードを使用しての検証)
いずれの環境にせよ、いま改めてカードリーダーを買い直すには「iBUFFALO – BSCR20TU3」はオススメだと思います。